中国問題① |
中国の台頭は、大手企業や中堅企業にとって、生産コストが1/10になるためメリットがありますが、中小・零細企業は、日本企業が作った低価格品と競争しなければならないため、大変厳しくなり、そのような職場で働いている人々は、働けど給料が上がらない仕組になっています。現在のグローバル化は、中国等の低賃金国の台頭なのです。先進国では、中国を利用しにグローバル化に乗れる人と、乗れない人で所得格差が広がっています。
ところが、その中国ですが、かつて、日本のトヨタや東芝が欧米に進出して、低賃金で相手産業を叩きのめし、相手に危機感を与えたのに対し、日本メーカーに made in china を作らす戦略に出ているため、日本に静かに浸透し、排除が難しい状態です。
日本の場合、東京に大企業が集まる仕組を意図的に作っているので、大企業と大企業のおこぼれに預かれる東京のみが繁栄するわけです。地方はその逆で、シャッター街です。ところが、マスコミが東京発信なので 地方の悲鳴が世論形成に届かない仕組になっています。
この問題点を突いたのが小沢一郎で、小泉がグローバリゼーションで左にもって行った自民党の さらに右側に民主党を持っていき、郵政選挙で何の準備もできていないまま小泉を応援させられ、騙された旧来の保守層を取り込んでいったわけです。
(参考:『日本経済を襲う二つの波』 リチャード・クー)