本当に円高なの? |
日本の貿易収支は、9月 7140億円の黒字 対する米国は, 8月 3兆9000億円(463億ドル 1$=¥84.24)の貿易赤字。 円高といっても貿易黒字が出ているので、まだ為替的には特別に円高でもないと思います。ただし、個々の企業は、固定費があるので 工場を止めると赤字幅が拡大するため、経営は大変だと思いますが。
日銀の実質実効為替レート (100円=1.23ドルのようにして、2005年1月を 100 にして物価変動などの要因を入れて計算) 9月 103.95で ちょっと円高という程度です。 またビックマック指数(1$=¥86 ユーロ=¥95)でも少し円高という程度です。
ところが95年の円高 79.75円は、実質実効為替レート151 で 本当の円高ということを示しています。円ついては、逆に今までが安すぎで 2007年7月は、ドル円 121.56円、 ユーロ円 168円、 実質実効為替レートは、79.69 で、プラザ合意前の 81.36 より円安でした。
つまり2007年7月 ドル円 121.56 円は、物価など直すと、プラザ合意前の1ドルが260円以上と同じような価値(円安)だったわけです。 リーマンショックがプラザ合意になったようなものです。
円高不況は、ある程度あると思いますし、そして円安にして輸出を増やし不況を克服するのも一つの方法です。 しかしながら、輸出依存度が20%にも関わらず、その20%の産業のため、需給ギャップ10兆円と同額ぐらい、この1年、米国債を9兆円買っています。(今回の介入の2兆円も含む) 円高=不況 は、円安のデーターがあるにもかかわらず、政府が円が安いときに内需拡大などの対策をしなかった言い訳の面と、大企業(株式の半分が外資)と政府が持っている外債対策に税金(介入)を使えるようにする喧伝だと思ってしまいます。
マスコミや評論家が何かいうときに、数字を使って説明するのを聞いたことがないでしょう。 数字を出すと嘘がばれちゃうから。 日銀の実質実効為替レートなどの数字からすると、2007年が安すぎ、今が適正レートから少し高い程度です。 つまるところ、円安対策を怠った咎(トガ)めです。
(関連)
ビッグマック指数 【2010-3-19】
円高 【2009-03-04】